■ 抄録・要旨
| 武蔵野台地北部の湧出タイプが異なる2箇所の湧泉を対象に水質等を調査した。地質との相互作用を反映する導電率は、丘陵地からの湧水で小さく、台地の崖線からの湧水は高かった。また、丘陵地の湧水は、自然由来のDOCが高く、Fe及びMnが検出された。溶存物質を分子量分画した結果、イオン類は、Mg及びCaの約10%が画分1KDa以上に分布している他は、大半が画分500Da以下に分布していた。丘陵地の湧水中DOCは画分10KDa以上に約25%が分布しており、有機無機複合コロイドとして存在していることが推察された。蛍光励起発光スペクトルの計測結果から、フルボ酸様有機物の溶存が確認された。
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